木工作業で発生する粉塵には研磨性があり、工場換気の課題となっています。 アメリカ合衆国南東部にある大手製材会社Millwork 360社は、研磨性粉塵による深刻なダウンタイムと排出ガスの問題を抱えていましたが、適切なフィルター技術を用いることでその問題を解決しました。
屋内・屋外用カスタムドアやモールディング製品の大手メーカーであるMillwork 360社の作業場では、多数の鉋(プレーナー)、サンダー、鋸(ソー)、シェーパーなどから木材粉塵が発生します。 細かいおがくずがチップや削りくずと混じり合って、埃っぽい環境を生み出してしまい、有害レベルにまではいきませんが、労働環境の悪化になりかねません。
同社は適切なサイズの大型バグハウス集塵機を設置していましたが、木材粉塵がフィルターを迂回して排気筒から建物外に排出されていることが判明し、 詳細な調査の結果、集塵機の高い位置にあるインレット近くのフィルターバグに、粗粉塵との連続接触による摩耗が見られました。 摩耗の問題は定期的に発生しており、排出基準に対する法令遵守(コンプライアンス)が懸念されるようになったのです。 フィルターバグが破れてしまうと頻繁に交換する必要があり、計画外ダウンタイムを引き起こして、生産量の損失、新しいフィルターやフィルターの保守という面で大きなコストを発生させていました。
ドナルドソンは、インレット付近の25個の標準フェルトバグとケージを丈夫なスパンボンドポリエステルのプリーツフィルターに交換することを提案しました。 80インチのプリーツフィルターバグは、120インチの標準フィルターバグの2.5倍のメディア面積を備えています。 プリーツ長が短いということは、フィルターバグがインレットで研磨性粉塵に直接ばく露せず、集塵機のドロップアウトゾーンに達しないことを意味します。 さらに、プリーツフィルターバグの短くケージフリーなデザインのおかげで、フィルターの設置が素早く簡単にできます。
ソリューションは成功しました。 短いプリーツフィルターバグによりインレットの木材粉塵で摩耗せず、作業場の稼働率が飛躍的に向上しました。 この設備では、その他の125個分の標準フィルターバグとケージをプリーツフィルターバグに変更し、276個の集塵機エレメントのうち合計150個でプリーツフィルターバグを使用しています。
最近の建設業界のブームに伴い同社も事業を拡大し、集塵システムに新たにドナルドソントリットのRFバグハウスを追加しました。 新しいバグハウスはプリーツフィルターバグを使用しているため、標準のフィルターバグと比較してフィルター面積が235%も増加します。 メディア面積が増えると、フィルター材に対する空気の比率が小さくなり、フィルター全体のシステム圧損失も減少するため、フィルター寿命が長くなります。 トリットRFの356プリーツフィルターバグは、3年間、摩耗の問題や交換の必要もなく使用されています。
工場長によれば、プリーツフィルターバグに変更してからは空気が目に見えてきれいになり、高額な計画外ダウンタイムなしで新しいビジネスに取り組めるようになったとのことです。 標準のフィルターバグやケージの早期摩耗に伴う高額な費用が不要となりました。