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Budvar社、ろ過工程に最新のLifeTec™エレメントを採用

最新のフィルター技術で清澄化

チェコ共和国チェスケー・ブディエヨヴィツェ市のブドヴァル醸造所では、清澄化工程において最新式の自動化プロセスを採用しています。 ここで作られる有名なラガービールでは、その珪藻土ろ過およびPVPP処理後のトラップフィルターとして、ドナルドソンLifeTec™シリーズのフィルターシステムが採用されています。 その結果、ビールの透明度はもちろん風味もよくなり、メンテナンスの必要性も大幅に削減されました。また、このフィルターは前処理された井水による逆洗機能を内蔵しているため、最高水準の衛生状態を保つことができます。

醸造責任者のAleše Dvořák氏

2004年、欧州委員会はバドワイザービールの「地理的表示保護」を認めました。これも、現地で採水される特別な水によるものです。 醸造責任者のAleše Dvořák氏は次のように述べています。「世界中のほとんどの醸造所では、醸造前に水処理をしなければなりません。醸造中に起こる多くの複雑な化学反応には、適切なミネラル組成が非常に重要なのです。 ミネラルバランスのわずかな変化も、完成したビールの味に大きく影響します」

伝統的な醸造技術に基づいた醸造プロセスの自動化は、プロセスの信頼性という点だけをみても、現代において非常に重要な意味を持っています。 同時に、より現代的な新しい技術に投資する際は、ビールが持つ独特の味わいを確実に維持しなければなりません。 この2つの点は、醸造プロセスの最終段階におけるプロセスフィルトレーションを最適化するうえでの指針でした。 この工程において懸濁物や残存酵母を除去することにより、日持ちのする安定したビールとなるだけでなく、清澄で明るい色合いになります。

トラップフィルトレーション: プレートフィルターに代わるLifeTec™フィルターエレメント

ブドヴァル醸造所では、清澄化を3つのプロセスで実施します。 最初の工程では、ビールを珪藻土でろ過します。 第2工程では、反応性(吸湿)安定化剤であるPVPP(ポリビニルポリピロリドン)を添加して、懸濁物質と結合させます。  この段階で、必要な長期安定性を確保できます。 第3工程ではトラップによるフィルトレーションが行われます。この過程では主に、懸濁物質を吸着したPVPPや、前工程での剥離物を除去します。

経営者としては、この最終段階のフィルトレーションを一新することが重要です。 理由は、ここで使用されているのがプレートフィルターであるためです。このフィルターは大型で、取り外して個別に洗浄、再装着する必要があるため、清掃やメンテナンスに手間がかかります。

醸造技術に特化したエンジニアリングのスペシャリスト
トラップフィルトレーション: PF-EGマルチラウンドステンレス製ハウジングは、LifeTec PP 100 Nシリーズの30インチ(76.2 cm)フィルターエレメントを装備し、600 hl/h(377 bl)の流量に対応します。

このプロジェクトは、チェコ共和国のドナルドソン販売代理店であるBucher Denwel社(プラハ)が落札しました。 同社はプロセス技術、特に醸造技術のエンジニアリングスペシャリストとして知られています。

Denwel社のエンジニアは、これまでの多くの経験に基づき、ドナルドソンのプロセスフィルターの使用を提案しました。 そして、プロジェクトもDenwel社主導で実施されました。 このPF-EGシリーズのステンレス製ハウジングは、メンテナンス性に優れています。下部フランジとハウジングカバーが開閉できる構造で、LifeTec PP 100 Nシリーズのフィルターエレメントが30枚装着されています。 このエレメントは、プリーツ加工されたポリプロピレン(保持率は5 μmで99.98%、1 μmで99%)から成る、30インチ(76.2 cm)の絶対ろ過に対応したデプスフィルターエレメントです。 ハウジングと30枚のフィルターエレメントは、最大流量600 hl/h(377 bl)に対応するように設計されています。

自動化システムへの組み込み、簡単で衛生的な洗浄
開放型のPF-EGステンレス製ハウジング

新しい自動トラップフィルターはプロセス制御システムに統合されており、特に差圧を継続的に記録します。 セールスマネージャーのMarek Kucko氏は、 「このおかげで、醸造所では予防保全の概念にフィルターを組み込むことができます」と語っています。 ドナルドソンはクローズドシステムにより、非常に高い衛生水準を実現しています。逆洗などの自動洗浄を採用し、非常に高い洗浄効果を達成しています。 さらに、その自動逆洗機能は徹底的ながら穏やかであるため、フィルターエレメントの延命に貢献しています。 ドナルドソンではこの用途における経験から、エレメントの交換が必要になるまでの総ろ過量を280,000 hl(176,115 bl)としています。

メンテナンスの手間を軽減

この醸造所は2020年12月から稼働しています。 醸造所の経営陣は、その他のメリットもあることが明らかになってからは特に、新しいフィルターの導入に満足しています。 Marek Kuck氏は次のように述べています。 「計算して比べてみたところ、 メンテナンスの手間が93%削減されました。 フィルターは自動的に清掃され、点検が必要な場合もハウジングの開口部が2倍になったためクレーンが不要になりました」

配管を計画する際、Denwel社はBudvar社の要望に応じて柔軟なソリューションを導入しました。 「初期状態では、プレート型とLifeTec™フィルターエレメントの並列運用も可能です。 しかし必要に応じて、同じデザインのトラップフィルターをもう1つ接続できます。さらに並列にしたり、清浄度の要求レベルが上がれば直列にしたりすることも可能です」

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