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エンジンメーカー、ドナルドソンのコアレッシングテクノロジーにより燃料の水分レベル上昇を克服

業界: 輸送

課題: あるオンロードトラックとエンジンメーカーが、既存のエンジンプラットフォームで問題を抱えていました。 インジェクターの早期故障が予想以上に頻繁に発生していたのです。 現代のエンジン寿命は100万マイル(約160 km)を超えるため、燃料インジェクターのメンテナンスはもちろん、故障も避けられない問題となっています。 しかし、このOEのインジェクターは本来の寿命に達していないにもかかわらず、エンドユーザーは想定をはるかに超える頻度で交換を余儀なくされていました。

問題は、燃料フィルトレーションにありました。 当初、インジェクターの故障原因は硬い汚染物質だと考えられていましたが、保証請求の内容を分析し詳細な調査を行った結果、水の汚染がより大きな問題であることがわかりました。 硬質粒子の混入がインジェクターに与える問題はよく知られています。さらに、水分が高圧コモンレール(HPCR)インジェクターに損傷を与えることを示す証拠も数多く増えています。 データによれば、このOE部品で生じていた早期損傷と摩耗の原因が水分であることに、疑いの余地はありませんでした。 また、ディーゼル燃料にはもともと多少の水分が含まれていましたが、現在これがより大きい問題となっています。

規則的なスプレーパターンと不規則なスプレーパターンの比較

第一に、燃料の化学的性質が変化しています。超低硫黄ディーゼル(ULSD)およびバイオディーゼルといったタイプの燃料には、以前よりも多くの水分が含まれています。 さらに、燃料調合において以前は使われなかった洗剤と添加剤が使われるようになり、これも燃料からの水分除去を難しくしています。 これらの物質はフィルターメディア繊維を覆い、フィルター寿命が尽きる前に、フィルターの効率的なはっ水性能を大幅に制限してしまう場合もあります。 こうした新たな問題と、ディーゼル燃料が特に高湿度環境下において常に多くの環境水にさらされていることから考えると、燃料フィルター水分離器は極めて大量の水分を処理しているということになります。

第二に、HPCRインジェクターシステムは高圧力であるため、旧来のシステムよりも水分に対して脆弱です。高圧洗浄機を思い浮かべてみてください。高い圧力は、損傷、効率低下、インジェクターの早期故障、予定外のダウンタイムを引き起こす場合があります。 これらのシステムを保護するには、燃料がインジェクターに供給されて最終的に燃焼室に到達する前に、燃料からできるだけ多くの水分を取り除くことが不可欠です。

従来の燃料フィルターは「バリア型」で設計されていました。これは物理的なバリア(処理済みメディア)を使って水分をはじき、燃料流から水分を分離させる方法です。 バリア型フィルターの問題点は、まず水分除去効率が低い場合が多いこと、さらに時間の経過とともにその効率が大幅に低下することです。 従来のバリア型フィルターの水分除去効率は、開始時が60~70%であっても、すぐに30%(またはそれ以下)まで低下していました。これが、インジェクターに実際に危険を及ぼす要因なのです。

当社のソリューション: 当社が提案したのは合体フィルターへの移行です。このフィルターにより、複数の層を使用して水分を合体させ、小さい水滴を大きい水滴にまとめます。さらに重力を利用して燃料から水分を強制的に「脱落」させ、システム内でその先に運ばれるのを防ぎます。

従来の1段階フィルターと多段階合体フィルターの比較

具体的には、ドナルドソンSynteq XP™合成メディアに使ったフィルターを推奨しました。 Synteq XPの長所は、開始時の水分除去効率が80~90%であることと、合体テクノロジーによって、フィルター寿命が尽きるまで優れたパフォーマンスを発揮することです。 開始時の効率が、OE部品にもともと採用されていたフィルターよりも優れていることに加え、そのパフォーマンスの差はフィルター寿命が尽きるまで拡大し続けます。

インジェクターとポンプの長寿命化

成果: 問題の原因は明らかでした。 燃料に含まれる水分がインジェクターに損傷を与え、早期故障を引き起こしていたのです。 そこで、このオンロードトラックとエンジンのOEMは、既存のプラットフォームを改善するという、ほぼ前例のないソリューションを選択しました。 彼らは独自に調査を行い、ドナルドソンのテクノロジーを以前のサプライヤーと比較しました。その結果、燃料中の水分除去については、Synteq XPメディアを使用したドナルドソンの合体ソリューションにより、フィルトレーションが以前より大幅に改善されました。

ダウンタイムと修理の削減

OEMは、このエンジンに推奨するフィルターパフォーマンスの仕様を変更し、ドナルドソンのSynteq XP合体ソリューションによってパフォーマンスの向上が実現できることを明示しました。 OEMはドナルドソンのSynteq XP合体ソリューションを、単にアップグレードオプションとして提供するだけでなく、従来の部品からこの新しい部品に切り替えています。これにより、設備所有者はインジェクターの故障が減少することによるパフォーマンス上のメリットが得られます。また販売業者のサービスネットワークは、他にはない高性能なメンテナンス部品を入手して、アフターサービスにおいて競合他社への優位性を獲得できます。

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