汚れた燃料は単なる厄介者ではなく、機器に対する直接的な脅威となります。特に高圧コモンレール(HPCR)燃料噴射システムを備えた新型エンジンでは、微量の汚染物質でも重大な損傷を引き起こす可能性があります。

汚れた燃料と聞くと、固形粒子、特に粉塵を思い浮かべる場合が多いと思います。汚染物質は、錆、炭素堆積物、塩、鉄、凝集したグリセリン、燃料中の微生物、細菌、不安定な添加剤パッケージなど、さまざまな原因で発生します。これらの汚染物質はいずれも、最新の燃料噴射システムに高額な修理を伴う損傷を与える可能性があります。

硬質粒子がもたらす高い代償

現代の燃料噴射システムは、エンジンサイクルごとに極圧下で何度も作動し、微細な汚染物質にも脆弱です。

硬質粒子により、次のような影響が発生します。

  • 燃料インジェクターの損傷 - わずか数ミクロンの破片がインジェクターのボールシートを侵食して、噴霧パターンを乱し、過剰な燃料供給を引き起こします。
  • 性能の低下 - 研磨粒子がポンプやバルブの摩耗を引き起こし、アイドリング不調、燃費の低下、エンジン出力の低下を招きます。
  • 故障の誘発 - 時間の経過とともに、摩耗によって部品の故障や損失の大きいダウンタイムが発生するようになり、鉱業や建設業などの高負荷な運用が求められる業界では多大なコスト増となる可能性があります。

 

最も問題なのは?ほとんどの損傷を与える粒子は肉眼では確認できないほど小さく、大きさが細菌から赤血球の範囲であることが多いにもかかわらず、HPCRシステム内でサンドブラストのような侵食を引き起こす点です。

汚れに安全なレベルはない

HPCR燃料システムは、従来のディーゼルエンジンで使用できる燃料と比べて、最大1,000倍も清浄な燃料を必要とします。供給されるディーゼルには、エンジンメーカーが許容する量をはるかに超える粒子が含まれている可能性があります。

エンジンメーカーは明言しています: 燃料に関連する損傷は保証対象外です。ディーゼルがあなたの機器にとって十分にクリーンであるかどうかは、あなた次第です。

汚染が発生する仕組み

最初はクリーンなディーゼルでも、移送や保管のたびに汚れや破片が混入する可能性があります。主な汚染源は次のとおりです。

  • パイプライン - 古い、または腐食した配管では、錆や金属粒子が発生します。
  • 荷船や鉄道車両 - 積荷の残留物、不十分なタンク洗浄、長い輸送時間により、汚染物質が増加します。
  • ターミナルタンク - 回転が速いと沈殿時間が短くなり、前の積荷の残留物が残っている可能性があります。
  • タンクローリー - 燃料の積み下ろし時に、保護されていないベントから粉塵や破片が侵入する可能性があります。
  • バルク貯蔵タンク - 現場のタンク内では、沈殿物、水、微生物の繁殖がよく見られます。
  • 給油装置 - 配管、ノズル、給油填箇所の汚れにより、給油直前に汚染物質が混入します。
  • 車載燃料タンク - 機器の老朽化や内部の摩耗により、燃料システムにさらに多くの粒子が混入します。
  • エンジン自体 - 熱によりタンクに戻る燃料が酸化したり劣化したりする可能性があります。

 

簡単で効果的な解決策:検査とフィルターの設置

フィルターの目詰まりや燃料システムの摩耗が発生している場合、最初のステップは汚染源を特定することです。次のような重要なポイントで燃料を検査することから始めます。

  • 到着時
  • バルクタンク内部
  • ディスペンサー

問題を特定したら、次の対策を実施します。

  • タンクの清掃または交換
  • 供給ポイントなどの重要な箇所に高効率のフィルターを設置する
  • 燃料の取り扱い方法の改善

クリーンな燃料を確保する責任を持つ

燃料サプライヤーは最低限の基準を満たす必要がありますが、その基準はHPCR燃料噴射システムの清浄度の要件に合うとは限りません。残念ながら、価格重視の購入方法では、これまで以上に汚れた燃料を使用することになるかもしれません。

機器を守るためのヒント:

  • 信頼できるサプライヤーを選ぶ - 必ずしも最安値のサプライヤーとは限りません。
  • フィルトレーションのアップグレードを依頼する - 大量取引の顧客であれば、サプライヤーが現場での燃料の清浄度を確実に保つことに応じてくれる可能性があります。
  • 定期的に検査する - 検査施設で分析してもらうか、現場で実施可能なパッチテストを実施して燃料の清浄度を独自にモニタリングします。

お客様は消費者として、使用する機器に入る燃料を清潔にする責任があります。損傷が発生してからでは遅いため、燃料の清浄化をメンテナンスプログラムの重要な手順として位置付けてください。