高品質の産業用集塵機は耐久性があり、長年にわたり施設のフィルトレーションをサポートできるよう設計されています。その長い年月の中で、多くの施設ではメンテナンス担当者の入れ替わりが発生しており、その結果、老朽化した集塵機は、効率的、効果的、かつ予算内で性能を維持できる革新的な方法を求めている新しいチームに引き継がれることがよくあります。

これはグローバルな表面塗装会社でも同じでした。この企業は複数の施設で、継続的に需要の高いプロセスを実施していました。その中の大規模な工場のメンテナンスチームは、12台の集塵機を手動でモニタリングしていました。新しく着任したメンテナンスマネージャーは、この工場では手作業での集塵機の点検が、悪化したフィルターの交換に、あまりにも多くの時間とリソースを費やしていることに気が付きました。

自動アラートとデータ収集を行うコネクテッドフィルトレーションモニタリングサービスを導入することにより、メンテナンスチームは集塵機の測定に費やす時間を削減し、フィルター交換の原因となっていた根本的な性能問題を、迅速に特定することができました。

集塵機の性能を常に把握し、必要な修理に早期に対応することが、集塵機の長期的な稼働を可能にします。

長期的資産を維持する重要性

集塵機などの長期的資産は貴重ですが、このような装置のメンテナンスは、老朽化した場合、特に難しくなります。限られた人員で古い装置を使用している多くの施設では、集塵機などの生産需要を支える機器とシステムの継続的な性能を確保できる、よりスマートなプロセスを必要としています。

製造施設は製品の改良と新技術の導入のために常に進化しています。20年前に設置された集塵機は現在とは異なる用途向けに設計されていた場合があります。このような課題がある一方で、現実的には、古い集塵機は多くの産業施設において基幹設備であり、この装置の維持は競争力を保ち、事業を継続するために極めて重要です。

特に集塵機は良好な動作状態を維持するために定期的なモニタリングと保守点検が必要となります。状態ベースのメンテナンスアプローチを採用すると、施設のチームは集塵機の性能をトラッキングして、必要な修理を常に把握し、老朽化した機械を維持できるようになります。

集塵機の平均使用年数とその推移

   ドナルドソンが Plant Engineering 誌の購読者を対象に行った調査によると、集塵機の平均使用年数は11年であった。平均的な回答者は、5台の集塵システムを担当していると報告し、回答者の15%は、10台以上の集塵機の運用を担当していると回答しました。

工場のメンテナンスチームはやるべきことが山積みです。大規模な装置の交換には多額の費用がかかるため、ほとんどのチームは工場に材料、用途、より長い運転時間、その他の要因が新たに加わったとしても、従来の装置を維持して、製造ラインをサポートすることが求められています。

では、長年にわたり使用してきた、信頼できる集塵機をどのようにアップデートし、価値を高めていけばよいのでしょうか。

1つの戦略として、フィルトレーションシステムのモニタリング方法と性能データの取得方法の変更が考えられます。コネクテッド集塵機を使用することにより、時間、コスト、そして多くのメンテナンスの手間を省けます。

歩数、睡眠、食事などを追跡するためのコネクテッド・モニタリング・アプリやプログラムは、私たちの生活の中で当たり前になっています。このような技術は集塵などの多くのビジネス用途においても役に立ち、転用可能です。

メンテナンスの指針となるコネクテッドモニタリング

100年以上にわたるフィルトレーションの経験と最新のIoT技術を基盤とする、ドナルドソンのiCue™コネクテッドフィルトレーションサービスは、集塵機を遠隔モニタリングして、自動アラートとコンピューターまたはスマートデバイスからアクセスできるダッシュボードを通じて、運用のインサイトを提供します。

iCueサービスは、導入以来、たくさんの企業が集塵システムをよりよく“見える化”し、かんたんに管理・最適化できるようサポートしてきました。iCueサービスからの情報により、予定外のダウンタイムを削減でき、効率的なメンテナンスと運用をサポートできます。また、報告要件で必要な重要なコンプライアンスデータを自動的に取得できます。

一例として、ある飼料メーカーは粘着性のある原料をフィルトレーションしていたため、集塵機のホッパーが頻繁に詰まっていました。今まで、捕捉された粒子で集塵機がいっぱいになり漏れ出すまでは、問題に気が付かなかったため、大掛かりな清掃作業が必要でした。ドナルドソンのiCueサービスを導入してからは、ホッパー詰まりの問題の可能性知らせるタイムリーなアラートにより、以前は2時間かかっていたメンテナンス作業が15分で済むようになりました。

集塵機のメンテナンスの問題を早期に発見

ドナルドソンのiCueフィルトレーションモニタリングサービスでタイムリーに検出できる、集塵機の性能に関する一般的な問題には次の5つがあります。

  • 低風量 - 集塵機の風量が指定の風量よりも低下し、適切な捕捉速度を維持できていない場合、アラートが届きます。風量が少ないと、設備の汚れやダクトシステムでの粉塵沈着につながります。
  • フィルターの交換時期 - iCueサービスは差圧をトラッキングして、フィルター詰まりにより圧力が上昇すると警告します。また、フィルターが限界に達して排気中の粒子レベルが上昇した場合にも、アラートを発することができます。 
  • フィルターからの粉漏れまたは破損 - iCueの粒子の傾向センサーは、フィルターまたは汚れた空気とクリーンな空気のプレナムを隔てるシールからの漏れによる、粒子レベルの上昇を検出できます。
  • フィルターの不十分な清掃 - 集塵機の仕様範囲を超える圧縮空気レベルの変化は、フィルターの清掃プロセスに影響を与え、フィルター寿命を縮める可能性があります。iCueサービスはパルスバルブが故障した場合も検知できます。パルスバルブは速やかに修理しないと、フィルターが早期に詰まる原因となります。 
  • 粉塵ボックスの容量過多 - ホッパーの詰まりや粉塵ボックスの容量過多を早期に検出することにより、メンテナンスチームは集塵機が粒子でいっぱいにならないよう速やかに対応できます。容量過多は風量の低下、フィルターの損傷、清掃プロセスによる計画外のダウンタイムにつながる可能性があります。

このような性能の問題はあらゆる機種の集塵機で発生しますが、古い機械では摩耗と損傷に伴いより煩瑣に起こります。たとえば、古い集塵機の場合、長期間の使用と金属疲労により漏れが発生する可能性は高くなります。

また、使用期間中に異なる用途に応じて複数回再構成された古い集塵機の場合、時間の経過とともに性能の問題が発生する場合があります。このため、多くの組織では異なる集塵機を保持して、さまざまな生産ニーズに対応できるようにしています。iCueサービスはドナルドソンの集塵機はもちろん、ドナルドソン以外の集塵機にも導入できます。

集塵機を維持するために対策を講じることは、運用リソースの節約に大きく貢献します。コネクテッドモニタリングは集塵機を継続的に使用する効率的で手頃な第一歩です。このサービスは多忙なメンテナンスチームの時間、コスト、ストレスの軽減にもつながります。