集塵は工業生産業務において不可欠な要素です。他の機器と同様に、集塵機も定期的なモニタリング、メンテンナンス、管理が必要となります。業務量の増加と人員不足が続くなか、外部のサービスプロバイダーとの連携は、多くの製造施設にとって自然な流れと言えます。
コネクテッド技術やスマート技術により、製品スペシャリストは集塵機を遠隔で監視し、発生した性能アラートに即座に対応できるようになりました。社内のメンテナンスチームと密接に連携することにより、このようなサービスプロバイダーは施設の状態ベースのメンテナンスプログラムとのシームレスな統合を実現できます。
日常的なモニタリングを含むサービスによって、チームは集塵装置に常に注意を向けられるようになります。これは従来の現場での集塵機のデータ収集に代わるアプローチです。継続的にモニタリングと管理を実施すると、現場での対応は必要なときに行うだけで済みます。
集塵に関する経験が豊富な外部プロバイダーを活用することにより、メンテナンス担当者は自社の中核事業を支えるプロジェクトに集中できます。また、集塵システムを専門とするスペシャリストと連携することにより、性能が低下または摩耗したフィルター、差圧の変化、圧縮空気の変動、ファンのエネルギー低下、ホッパーのオーバーフローなど、重要な性能に関する問題に容易に対処できるようになり、時間とコストを節約できます。
コネクテッド・テクノロジーにより、製品スペシャリストが集塵機を遠隔監視し、性能に関するアラートが発生した場合に対応できるようになった。
供給業者の利用とサポート
従来は社内で行われていた管理やメンテナンス業務のアウトソーシングは、年々増加しています。パンデミックによってその必要性はさらに高まり、第三者のサービスプロバイダーと連携する価値はより大きくなりました。
メンテナンスと環境衛生および安全(EHS)の専門家を対象としたドナルドソンの調査によると、計画外の集塵機の修理をアウトソーシングする主な理由として、集塵機をメンテナンスする社内リソースと、集塵機の性能に関する問題の効果的な対処方法についての知識の不足が挙げられています。
58%
の回答者が、集塵機関連の質問があるときに外部のリソースに電話すると答えている。
過酷な環境にも対応できるタフな集塵機
100年以上にわたるフィルトレーションの経験とお客様のご意見をもとに開発されたドナルドソンのiCue™マネージドフィルトレーションサービスは、多忙な設備管理チームにとって理想的なサービスです。サービス技術者はドナルドソン独自のiCue™コネクテッドフィルトレーションテクノロジーを使用して、遠隔モニタリングとトラブルシューティングから、現場でのフルメンテナンスまで、さまざまな場面でお使いの集塵機をサポートします。
ドナルドソンが現在提供しているiCueサービスプランは次の2種類です。
モニタリングプラスプラン:このプランでは、遠隔の製品スペシャリストが施設の集塵装置をモニタリングして、メンテナンスまたは性能に関する問題があればお客様に連絡します。訓練を受けた技術者から、必要に応じて、電話または現場でサポートを受けて問題を解決することができます。
モニタリング&管理プラン:このプランはエンドツーエンドの集塵装置サービスを提供します。製品スペシャリストが装置をモニタリングし、性能上の問題に積極的に対応します。訓練を受けた技術者が、必要に応じて現場でメンテナンスと修理を行います。
このサービスプランは現在一部の地域でご利用可能で、今後、他の地域に対象を拡大する予定です。さまざまな種類の集塵機とヒュームコレクターもサポートします。また、お客様独自の運用ニーズに合わせて対応することもできます。
アウトソーシングで課題を解消
集塵機の管理をアウトソーシングすることで、業界基準や一部の州の規制に準拠するために必要な正確なコンプライアンス情報のトラッキングと記録をサポートするなど、さまざまなメリットを得られます。組織での人材不足の問題が解消されないなかで、第三者のサービスは人員が限られるチームにとってメリットがあり、加工業者の集塵機の総コストの管理においても役に立ちます。
以下では、ドナルドソンのiCueマネージドフィルトレーションサービスプランを通じて特定され解決された、産業用集塵機の性能に関するケースを3つご紹介します。
穀物加工施設
問題:ある大手穀物加工施設での差圧の警告情報を受け取ったフィルトレーション製品スペシャリストは、その施設に連絡を取り、集塵機の性能に関する問題が発生している可能性があることを伝えました。スペシャリストの指導を受けながら、お客様はPDポンプが必要な圧力を生み出せておらず、クリーニング機構が機能していないことを特定できました。
対応:ドナルドソンのフィールドサービスチームが施設に派遣され、故障の原因を特定し、必要な修理を行い、将来の問題を防ぐためにプロセスを見直す支援をしました
金属加工工場
問題:金属加工業者の集塵機の性能をモニタリングしていた製品スペシャリストは、圧縮空気圧力がその集塵機の推奨値よりも50 psi高い150 psiに上昇していることに気が付きました。すぐに圧縮エアレギュレーターが故障していることが判明しました。
対応:ドナルドソンのフィールドサービスチームは問題の通知を受け、直ちに損傷したレギュレーターを交換するための修理をスケジュールしました。この問題に迅速に対応したことにより、フィルターのさらなる損傷につながることなく、集塵機のダウンタイムの削減と早期のフィルター交換の回避ができ、最大5,000ドルを節約できました。
農産物加工工場
問題:農産物加工施設をモニタリングしていたドナルドソンの製品スペシャリストは、お客様の集塵機が圧縮空気圧力なしで稼働していることを発見しました。そのため、集塵機の差圧は333%増加し、風量は47%減少していました。この問題により捕捉速度が低下し、施設内の空気中に高濃度の粉塵が発生する潜在的なリスクが高まりました。
対応:製品スペシャリストはすぐにその施設のメンテナンスマネージャーに連絡を取りました。メンテナンスチームは問題を確認して、速やかに圧縮空気圧力を最適なレベルまで回復させ、集塵機の通常の運転条件に戻すことができました。
付加価値のあるプロジェクトを優先
外部のモニタリングおよびメンテナンスサポートを使用することにより、施設のメンテンナンスチームは装置の修理が必要となったときに、その状況を把握してすぐに対応できるようになります。それにより、別の優先順位の高い業務に時間を使えるようになります。ドナルドソンのiCueサービスを利用しているメンテナンスマネージャーは、それに関して次のように述べています。
「付加価値が高くない予防メンテナンスの業務量を削減し、その代わりにiCueセンサーパッケージを使用して、点検と修理が必要なタイミングを把握できるようにしたいと考えています。集塵機の内部に作業員を派遣して、バグの染料検査を行い、漏れがないかを確認する頻度を削減し、代わりにドナルドソンに接続された差圧計付きの粒子モニターを使って、適切な稼働条件を維持できれば、無駄に費やしていた時間を工場の別の場所に充当できるようになります」