溶接ヒュームコレクターシステムは、施設内で発生する有害な溶接ヒュームの量を抑えることができます。この重要な装置は汚染された空気を吸い込み、粒子をフィルトレーションして取り除き、清浄な空気を作業場内に戻す、もしくは屋外に排出するように設計されています。適切なタイミングでフィルターを交換するなど、モニタリングやメンテナンスをしっかりと実施することで、溶接ヒュームコレクターシステムの性能を最大限に引き出すことができます。現在の集塵システムの中には、集塵機を効率よく継続して動作させることのできる自動モニタリング機能を備えたものもあります。

集塵システム全体が機能しているかどうかをどのように判断できますか?

集塵機はシステムの重要な部分ですが、フードとダクトを戦略的に配置したネットワークが適切に設計されていないと、集塵機に取り込まれた空気をフィルトレーションすることができません。システム全体が統合され、しっかりと機能していることを確認するために、作業員の周囲のばく露ゾーンと施設から排出される空気中の排出物を特定してモニタリングします。

また、産業衛生の専門家と協力して、すべての労働者の呼吸域の空気をサンプリングし、テストして、現場のばく露状況をモニタリングしてください。排出量のモニタリングには、空気品質の専門家と連携する、もしくは粒子モニターを使用して、施設から排出される空気を正確にテストします。

設計上の問題が解決されたら、集塵機をモニタリングして、施設内の空気から必要割合の汚染物質がフィルトレーションされていることを確認します。集塵機には通常、フィルターの問題や交換などの基本的なメンテナンスのニーズを特定するのに役立つ差圧(dP)インジケーターが組み込まれています。フィルターを通して空気を引き込むため、圧力損失が大きいほど、システムの稼働に要するエネルギーは大きくなります。集塵機のdP読み取り値を定期的にモニタリングすることで、集塵機の性能を最大限に引き出すことができる貴重な運用データパターンを確立できます。

 効率、排出量、ばく露は、モニタリングすべき3つの主要性能係数です。 効率、排出量、ばく露は、モニタリングすべき3つの主要性能係数です。

フィルターの交換時期を知るには?

フィルターの実際の使用時間数を追跡することは有用な手段ではありますが、設定されたスケジュールどおりにフィルター交換を実施することが常にベストな方法とは限りません。代わりに、集塵機のdPデータをモニタリングすると、実際のフィルター状態をより正確に推定することができ、フィルターが満タンになった時点で交換することができます。こうすることで、フィルターの使用期間を最大限に活用することができます。

dPの目標値は、装置とプロセスによって異なりますが、通常、「正常」範囲は2〜4水柱インチです。ハイエンド製品では、装置のセルフクリーニング機能がオンになり、パルスクリーニングによってフィルターから粉塵を払い落すために圧縮空気を使用します。手動クリーニングを行う集塵機では、計画されたダウンタイム中にフィルターがクリーニングされます。パルスまたは手動クリーニングで正常なDPに回復しない場合は、フィルターを交換する必要があります。リモートモニタリングサービスは、これらのインシデントを特定してフラグを立て、迅速に対応します。2つの方法を組み合わせることで、優れた予防手段となり、プロセスを中断することなく、稼働させることができます。

適切なフィルターを使用していますか?

フィルター寿命が予想よりも短いと思われる場合は、集塵機のフィルターメディアを評価して交換する必要があるかもしれません。重要な要素をいくつかチェックすることで、最適なフィルターを決定することができます。その際に考慮すべき事項は次のとおりです。

粒子の種類と量 — サブミクロンの溶接ヒューム粒子を捕捉するには、当該用途向けに特別に設計されたファインファイバーのフィルターメディアが最適です。ただし、溶接から金属加工または粗研削までカバーする場合は、合成、スパンボンド導電性、または高温バージョンなど、用途に応じて設計された代替メディア基材を検討することをおすすめします。これらの基材は、通常、フィルター効率を最適化するためにファインファイバーで提供されます。

プロセスの重要度 — 処理する原材料の種類と、結果として生じる粒子によって、アプリケーションに最適なフィルターメディアの量を決定します。さらに、断続的に実行され、ダウンタイム中にフィルターをクリーニングする機能を備えたプロセスには、連続稼働で使用するプロセスとは異なるメディアタイプが必要になります。お客様独自のフィルトレーションニーズに合った最適なフィルターのタイプとサイズを選定できるよう、集塵機メーカーがお手伝いします。

コスト管理の目標 — フィルター交換時、ファインファイバーメディアへアップグレードすることで、使用期間の長期化、メンテナンスの削減、エネルギー消費の削減、空気品質の向上が実現し、その結果として長期的なコスト削減につながる可能性があります。

集塵機をモニタリングする簡単な方法はありますか?

生産能力、人員の問題、作業要件の問題により、ヒューム抽出装置を定期的に手動モニタリングすることが難しくなっています。ありがたいことに、産業分野向けのインターネット(IoT)は、集塵機にも採用されています。現在は、集塵システムに戦略的に配置されたセンサーを複数使用することで、工場長は装置の運用パラメーターを確立し、独自開発のモニタリングソフトウェアとインターネット接続を介して、集塵機の性能をリモートで追跡できます。現場作業でも、リモート作業でも現在ほとんどのメーカーと型式で、集塵機(または集塵機ネットワーク全体)のリアルタイムデータにアクセスすることができます。

要約

ヒュームコレクターは溶接作業の中心的な役割を果たしているため、プラント装置の状態と性能に常に注意を払うことが重要です。システム性能の常時モニタリング、タイムリーなフィルター交換、必要に応じたフィルターのアップグレードにより、リスクを軽減し、施設の総運用コストを削減できます。